2022年、流行る可能性の高いFXとは何か?あと仕組み、注文の種類、メリット・デメリットなど、知っておくと役立つ基本的な知識を紹介いたします。
FXとは何か?
FXとは「Foreign Exchange」の略称です。
もともと「外国為替取引」を意味するものなのですが、ここ最近では「外国為替証拠金取引」のことをいいます。
FXは日本円を外国通貨と交換することで、為替レートの変動により収益化を目指す仕組みで、証拠金制度により預けた資金の、何倍もの通貨を買い付けることが可能です。
FXで利益を出す仕組みとは?
1971年頃に固定相場制が終わり、世界各国の通貨の価値が常に変動する変動相場制が採用され、現在ではそれが当たり前になっています。
FXはその為替の変動を利用して差益を狙う取引です。
例えば、1ドル=100円で1ドルを購入して1ドル=120円でこの1ドルを円に戻せば、「120円-100円=20円」の差額で利益が出ます。
反対に1ドル=80円になれば差額の20円が損失になります。
簡単にお伝えするとFXでは、為替の変動を利用して差額の利益を得るためのものです。
FXの用語
受渡日
取引が成立した際、売買代金を決済する日のことです。
ただ通貨によって受渡日が違うので、当該通貨の市場が休日だった場合にはその翌営業日となっています。
円高
外貨に対して、円の価値が相対的に上昇することをいいます。
例えば、高ドル安とは円の価値が上り、ドルの価値が下がることをいい、1ドル=100円の相場が1ドル=80円になると円高になるというわけです。
これは通貨の価値が上がっているため、同じ1ドルを買うにしても安い金額で買うことができ、円が高くなっていることを意味しているのです。
100円から80円に金額が下がっているので、慣れないうちは円安と円高を混同してしまい勘違いをしないように気を付けてください。
円安
外貨に対して円の価値が相対的に下落することをいい、円とドルの相場で見れば、円の価値が下がってドルの価値が上がることをいいます。
例えば1ドル=100円から1ドル=120円になった場合、同じ1ドルでも今まで100円で買えていたものが120円支払わなければ買えなくなるというわけです。
つまり、円がドルに対して価値が下がっていることになります。
為替変動リスク
円高や円安で取り上げた円とドルの関係のように、円と外国の為替相場の変動により、外貨建て資産の価値が変動する可能性のことを為替変動リスクといいます。
わかりやすくお伝えすると「振れ幅」という意味であり、FXでは、この振れ幅を利用して利益を狙うことになります。
差金決済
現物の受け渡しを伴わない、差金の授受による反対売買で取引を終了することを差金決済といい、FXはこの差金決済で損益のみで決済しています。
例えば1ドル=100円の時にドルを買い、1ドル=120円の時に売れば20円の利益になり、本来ならドルを実際に購入し、為替の変動で値上がりしたことで20円の売却益を得ることになりますが、FXでは実際にドルを購入しているわけではありません。
あくまで、損益である20円のみを決済するという仕組みになっています。
証拠金
はじめに取引業者と取引を行うために預け入れる資金であり、保証金や担保金と違う呼び名もあります。
FXは、証拠金を入れて証拠金の何倍もの価格の取引を行うことが可能です。
最大で証拠金の25倍の取引を行うことが可能で、この効果をレバレッジ効果といい、FXは証拠金をもとにこのレバレッジ効果を利用し、為替差益を何倍にも大きくして利益を狙うのです。
損切り
取引に損失が発生した場合、それ以上の損失を防ぐために、損失を覚悟で決済して取引を終了させることで、FXでは為替の変動によってある程度の損失が発生した際、自動的に損切が行われ、その時点で決済されるロスカットの仕組みがあります。
自動的にロスカットが行われた場合には、これ以上の損失を避けることが可能です。
しかしその反面、相場が回復して利益を得られる可能性のある場合でも、自動的にロスカットが行われるデメリットもあります。
スワップポイント
交換する2国間の金利差のことであり、その金利差から得られる利益をスワップポイントといいFXで得られる利益は、2国間の通貨を交換した際の損益だけでなく、2国間の金利差により発生するスワップポイントも受け取ることが可能です。
例えば、超低金利通貨の日本円の金利が0.1%で、米ドルの金利が1%だとして、この場合は0.9%の金利差が発生し、その分の金利差がスワップポイントとなるのです。
低金利の通貨を売却して金利の高い通貨を購入した場合には、この金利差分のスワップポイントを受け取ることができます。
逆に、高金利な通貨を売却し低金利な通貨を購入した場合にはスワップポイントを支払わなければなりません。
スプレッド、コストとは?
スプレッドとは、為替手数料のようなものです。
FXでの為替手数料にあたるのがこのスプレッドで、通貨ペアを売る際のBid(売値)と通貨ペアを買う際のAsk(買値)の差がスプレッドとなります。
例えば為替手数料が2円掛かるとしたら、仮に11ドル=100円のときにドルに両替した場合には102円必要になり、そこから利益を得ようとしたら2円以上円安にならないと利益が出ませんので、為替手数料が小さい方が利益は出やすくなります。
外貨に両替する場合に比較すれば、FXのスプレッドは1銭に満たないような僅かなものです。
しかし、スプレッドが小さい方が少ない値動きでも利益が出やすくなります。
その他、FXに掛かる手数料としては取引手数料がありますが、多くの会社では無料になっています。
当然、スプレッドや取引手数料は少ない方が利益も出やすくなりますので、通貨ペアを選ぶ際には注意しましょう。
注文の種類
成行注文
取引レートを指定せず、市場の現在のレートで売買を行う注文のこと。
この為替レートで今すぐ買いたい、今すぐ売りたいといった場合の注文で、FXの基本的な注文方法となっています。
指値注文
売買する取引レートを指定する注文方式です。
価格が高い時に売り、安い時に買う等、取引したい価格を指定することができます。
取引したい金額で取引できる可能性は高くなりますが、仮に相場が指定した価格にならない場合には取引が成立しません。
ストリーミング注文
注文時の提示価格(レート)を注文価格とし、即時に取引を行う注文方法のこと。
成行注文の際、注文を確定してからシステムに反映されるまでのわずかなタイムラグで、為替レートが変動してしまうスリッページが発生します。
このスリッページが発生した場合、投資家にとって有利な条件なら取引を成立させ、不利になる場合には成立させないようにすることができます。
このような注文をストリーミング注文と呼び、不利な条件でも一定の範囲までならば取引を成立させるようにすることも可能です。
逆指値注文
注文価格(逆指値価格)を指定して発注する注文方法。
指値注文が高い時に売って安い時に買うという注文に対し、指値よりも高い時に買い、安くなった時に売るという注文方式を逆指値注文といいます。
安い時に買って高い時に売ることで為替差益を狙えますが、なぜその逆の注文があるか不思議に思う方がいらっしゃるかもしれません。
この逆指値注文は、損切や上昇トレンドに乗るためにあります。
ある一定の基準を下回った際、それ以上の損失を避けるために損切をしたり、反対に価格が上がった場合にはそのトレンドに乗って価格が上昇することが予想される場合には購入したりという戦略で、逆指値注文を活用することができるのです。
OCO注文
OCOは「One Cancels the Other」の略。
指値と逆指値の2つの注文を一度に行っておき、どちらかが成立すると、もう一つが自動的にキャンセルになるという意味です。
例えば指値価格と逆指値価格の両方の注文価格を指定し、高くなったら売る、下がったら売るといった注文を行うことができます。
この際、価格が高く利益確定すると、下がった場合の売り注文はキャンセルされます。
これによって、価格が上がった時には利益確定ができ、価格が下落しそうな場合には損切りができるという、利益確定と損切の両方を同時に行うことができるわけです。
IFD注文
IFDは「If Done」の略で、注文する際に、新規注文(1次注文)と決済注文(2次注文)を指定して発注する注文方法。
最初の注文が約定したら、2つ目の注文が自動的に約定します。
例えば一つ目の注文で価格一定の基準を下回ったら買い、2つ目の注文で一定の基準を上回ったら売るという注文を同時に出すことが可能。
これによって安い時に買い、高い時に売る注文を行うことができます。
IFD-OCO注文
IFD注文の決済注文と、OCO注文を組み合わせた注文方法です。
例えば相場が指定した価格になったら購入する1次注文を出し、その後にOCO注文で一定の価格以上になったら利益確定のための売り注文をする。
また、一定の価格以下になったら損切のための売り注文を出すというように使うことができます。
全決済注文
保有しているすべての建玉を決済する注文方法です。
一部決済は同一通貨ペアや同一売買区分の複数のポジションの一部、または全部に決済注文を出します。
これに対して全決済は、それらすべてを決済する注文のことで、仮に未約定の注文があると成行注文に訂正されます。
FXのメリット
少額の資金で大きな取引ができる
最大25倍のレバレッジを使えるため、少額の資金でも大きな取引をすることが可能です。
1万円でも25万円分の取引ができるということになるので、為替の変動がわずかなものであっても大きなリターンを得ることができます。
ただし、大きなリターンを得られる反面、損失が発生すればその分損失も大きくなりますので注意が必要です。
まさにハイリスクハイリターンという形です。
金利差によるスワップポイントがもらえる
低金利通貨と高金利通貨のペアの場合、金利差によるスワップポイントが発生します。
為替差益のみでなく、スワップポイントを受け取れることもFXの大きなメリットです。
ほぼ24時間いつでも取引ができる
FXは株式市場と違って取引できる時間が限られておらず、ほぼ24時間いつでも取引することができます。
各国の通貨は時差により変動する時間帯が大きくなる時間帯がありますので、変動が大きくなる時間帯を狙って取引を行うのも良いでしょう。
FXのデメリット
レバレッジで損失が大きくなる
レバレッジを活用することで少ない資金で大きな利益を得ることもできますが、その反面、損失が発生した場合には損失も大きくなります。
レバレッジを掛けなければ損失は自分の資金が減るだけで済む一方、レバレッジを効かせることで自分の手持ち資金以上の損失が発生する場合もあるのです。
また、証拠金維持率が一定の基準を下回った際に自動的にロスカットが行われ、強制的に決済される仕組みがあります。
今は損失が出ているものの、待っていれば利益が見込めるという局面もあるでしょう。
それでも強制的に決済されてしまうことがある点は、FXのデメリットといます。
高いレバレッジを掛けることで自動的にロスカットされやすくなり、長期で相場の変動を待つことができなくなることがあります。
また、その場合の損失は証拠金の金額を上回ることもありますので注意してください。
為替レートの変動は予測が難しい
為替レートの変動は金融のプロでも予測が難しいものです。
時には予想を超えた値動きで大きな利益が出ることもあれば、大きな損失が出ることもあります。
安易に判断して余裕資金を超える大きな資金を投じたり、レバレッジを高く設定しすぎたりしないよう注意が必要です。
まとめ
ここまでFXとは何か、FXの用語や戦略、メリット・デメリットについて説明いたしました。
FXを通じて為替の動きを予想することで、世の中の動きや経済の動向などに興味を持てるようになります。
初心者は大きな損失になることがない、少額取引から始めるのがいいと思います。
少額からレバレッジを掛けることの効果を実感し、どのように戦略を立てていくかを考え、実際にどのような値動きでどのような結果になるのかを知ることが大事です。
また、政治的・経済的な要因で為替レートがどのように変動するかを実体験で学べば、金融や経済に対する見識も深まって投資金額を増やした時の練習にもなります。
また、FXではなく投資信託を活用した長期の資産形成においても、為替の変動に少額で慣れておくことができるでしょう。
外国株式や外国債券といった為替の変動を受ける資産が、為替でどのように変動するかを予測して自分自身の感覚で理解することもできます。
リスク資産の変動に慣れていない日本人は、将来の資産形成やまとまった資金を運用する際に価格の変動が起きることが怖くて、なかなか始められないということが多いです。
また、始めてみたものの価格が下がるとパニックになってしまい、怖くて売ってしまうなど誤った判断をしてしまう人もいます。
そうならないよう、また、価格の変動に慣れておくためにも、少額から投資できるのはFXの大きなメリットといるでしょう。
ただし、少し慣れてきた頃に取引額を大きくしたり、高いレバレッジを効かせて取引を行ったりする際には、改めてリスクや仕組みをきちんと理解した上で取引を行うことが重要です。
少額の取引では損失が発生しても大きな損失にはなりませんが、金額が大きくなり、レバレッジも大きくしていくと損失は予想以上に大きくなることがあります。
正しい知識を身につけ、リスクと仕組みを十分に理解したうえで無理のない範囲でのトレードを行うことが大事なので、それだけは気をつけてください。
わーさんです。
長文読んでいただきありがとうございます。
引き続きアフィリエイトするならオススメで紹介した情報をお伝えできればと思います。